コリンエステラーゼとは神経伝達に関わる酵素の1つです。

肝臓で合成される物質なので、

この酵素の量を調べれば肝機能の異常をいち早く知ることができます。

コリンエステラーゼの数値は、高くても低くても肝臓の異常を示すので、

肝機能検査としてよく用いられる項目です。

ここでは、肝臓の疾患を中心に、

数値が高い場合と低い場合それぞれについて、わかりやすく説明します。

コリンエステラーゼ(ChE)とは?

肝臓はたんぱく質を作るという大切な役割を持っています。

コリンエステラーゼもその1つで、

神経伝達物質(アセチルコリンなどのコリンエステル)を分解する触媒として働くたんぱく質(酵素)です。

コリンエステラーゼには次の2種類があります。

  • アセチルコリンエステラーゼ(AChE)
  • アセチルコリンだけを分解する酵素で、神経組織や骨格筋に多く分布します。

  • 非特異的コリンエステラーゼ(ChE)
  • コリンエステル全般を分解する酵素で、肝臓や膵臓、血液中に多く分布します。

一般的に「コリンエステラーゼ」というときは、非特異的コリンエステラーゼを指します。

 

低くなる原因・高くなる原因

コリンエステラーゼの血液中の濃度は、常に一定量です。

なので、この値が高くなったり低くなったりするということは、肝臓に原因があると考えられます。

低くなる場合

肝臓が正常なら、そこで作られる物質の量に大きな変化はありませんが、炎症や組織の線維化などにより

肝機能が低下していると、その量も少なくなってきます。

コリンエステラーゼは肝臓で合成される酵素なので、低くなるということは何らかの原因により

肝機能が低下していることを意味します。

高くなる場合

肝臓は脂質の代謝にも関わっています。

このため、体内の脂質の量が増えた状態(肥満など)になると、肝臓はその代謝能力をあげようと

活発に機能し始めます。これによってコリンエステラーゼの合成量も増加していきます。

このように、コリンエステラーゼ値が上昇するのは、体内の脂肪量が過剰になっていることが原因です。

 

基準値の見方

検査結果の基準値には範囲がありますが、この値は検査機関や検査方法によって多少異なります。

目安となる数値を以下の通り挙げますので、参考にしてください。

検査結果が手元にある場合は、その検査機関や方法による基準値が明記されているので、そちらを優先してください。

特に、コリンエステラーゼなどの酵素は、検査機関や測定法による差が大きい項目です。

ここでは、日本臨床化学会(JSCC)準拠による測定値を紹介します。

それでは、コリンエステラーゼの基準値を見てみましょう。

コリンエステラーゼの基準値(JSCC準拠法による)
血液検査の項目基準値
コリンエステラーゼ(ChE)168~470 IU/ℓ

 

なお、基準値とは「医学的に正常か異常かを判断するための目安」です。

なので、基準値内である場合は、基本的に問題がないと解釈できます。

コリンエステラーゼは個人差が大きいので基準値の範囲は広くなっています。

ですが、同一人物での変動は少なく、食事や運動の影響を受けにくい検査項目です。

数値に変動が見られたら異常があると考え、

医師などの指示に従って経過観察・精密検査など対応するようにしましょう。

 

検査でわかることと疑われる病気

コリンエステラーゼはアルブミンと同様に肝臓だけで合成される物質です。

なので、肝臓の異常をいち早く知ることができる、重要な検査項目といえるでしょう。

では、コリンエステラーゼの数値からどのようなことがわかるのでしょうか?

コリンエステラーゼが基準値外の場合に疑われる病気
コリンエステラーゼ値疑われる病気
高い回復期の急性肝炎、脂肪肝、ネフローゼ症候群、甲状腺機能亢進症、肥満症、脂質異常症、糖尿病、高リポたんぱく血症など
低い肝硬変、劇症肝炎、急性肝炎、慢性肝炎、有機リン系農薬中毒、肝臓がん、悪性腫瘍、甲状腺機能低下症、栄養障害、心不全、急性感染症など

 

基準値を上回った場合は、肝臓の機能が上がっていることを示しています。

これは、代謝するべき脂質の量が増えているときや、別の原因で代謝が促進されているときに起こります。

前者では、肝臓に脂肪がついてしまう脂肪肝、肥満症、糖尿病、脂質異常症、

高リポたんぱく血症(遺伝による場合もあり)などの病気が疑われます。

この場合、症状が重くなければ治療の対象にならず、経過観察となることが多いようです。

医師などの指示に従いましょう。

後者は肝炎の回復期などが考えられます。

 

また、ネフローゼ症候群や甲状腺機能亢進症のように腎機能に障害があると

コリンエステラーゼを排出することができなくなり値が上昇します。

個人変動の少ない項目ではありますが、女性の場合、妊娠・月経中は高くなる傾向があります。

検査を受けた日の体調など、記録しておけば安心ですね。

 

一方で、基準値を下回った場合、考えられるのは肝機能の低下です。

この原因として、肝臓に炎症が起こっている肝炎や、肝炎が進行して肝細胞が線維化して

固くなっていく肝硬変、肝炎や肝硬変から発生しやすい肝臓がんや悪性腫瘍などが考えられます。

また、肝炎から症状が急激に悪化し、意識障害などをおこす劇症肝炎も疑われます。

ほかに、肝臓以外の疾患でコリンエステラーゼ値が低くなる場合、まず疑われるのは

有機リン系の農薬による中毒です。

これは、有機リンにコリンエステラーゼを失活させる作用があるためにおこります。

 

上げる・下げるにはどうすれば良いのか?

では、コリンエステラーゼの値を改善するには、どうすればよいのでしょうか?

肝機能が原因の場合について、改善策を紹介しましょう。

まず、数値が高い場合、基準値外ではありますが、治療の対象にならないことが多いです。

肝炎が回復しつつある時期は、肝機能が活発になるので一時的に数値が上がりますが、

炎症が治まるにつれて数値も下がってくるはずです。

脂肪肝も経過観察となることが多いでしょう。

 

しかし、個人的には生活習慣を徹底的に改善することをお勧めします。

なぜなら、「ベルトの穴が1つ緩むと寿命が縮まる」と言われるほど、肥満と病気の関係は密接で、

脂肪肝の人は動脈硬化などの生活習慣病を発症するリスクが高いからです。

脂肪肝は栄養の摂りすぎや、消費カロリーの少なすぎが原因となっている場合がほとんどです。

禁酒し、油っこいものや糖分を抑えた食事に切り替えましょう。同時に運動も取り入れることが大切です。

目安は20分以上の有酸素運動。「通勤時に駅まで歩く」「階段を利用する」など、毎日の生活に

運動する機会を設けるようにしましょう。

自分の努力で改善できる症状なので、コリンエステラーゼ値を下げることもできますよ。

 

一方で、数値が低い場合は肝機能が低下していることを示しますから、

肝機能の回復を一番に考えて生活することが大切です。

しかし、慢性肝炎が進行した状態の肝硬変や劇症肝炎では、医学的処置が必要になります。

医師などの指示に従いましょう。

でも、肝硬変に至る前の“慢性肝炎”の状態なら、自分でできる対策もあります。

まずは禁酒し、暴飲暴食をやめてバランスのとれた食生活にすることです。

同時に体を休め、無理をしないようにしましょう。

個人的には、ストレスを和らげて上げることも大切だと思います。

ストレスはホルモンにも影響し、睡眠を妨げるので、肝臓に大きな負担をかける結果となります。

解消法としては軽めの運動が良いでしょう。適度な運動は血流を促進して肝臓のリフレッシュに

なりますし、ストレス発散の効果もあるので、ウォーキングなどの有酸素運動をお勧めします。

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