多くの人が毎日飲んでいる“お茶”。

最近ではコンビニでもたくさんの種類のお茶が売られていますね。

でも、その中に肝臓の働きを助けてくれるものがあるって、知っていますか?

ここでは、肝機能をサポートするお茶について、その種類や理由を解説します。

お酒を飲む機会が多い人や疲労を感じている人、

お茶を飲んで肝臓をいたわってあげましょう!

緑茶

日本人には馴染み深い緑茶ですが、最近では海外での人気も高まっています。

その理由は緑茶に含まれる“カテキン”。

茶葉由来のポリフェノールであるカテキンには脂肪燃焼効果があり、

ヘルシー志向の飲料として不動の地位を築いています。

さらに、このカテキンが肝臓についてしまった脂肪にも働きかけることがわかったのです。

肝臓への効果

肝臓に中性脂肪が蓄積された状態を“脂肪肝”といいます。

お酒を飲みすぎる人に多く見られる症状です。

しかし、実はお酒を飲まない人でも脂肪肝になることがあります。

これを“非アルコール性脂肪肝”といいます。

 

この原因は、体内で過剰に発生した活性酸素が原因と考えられ、

食べ過ぎや運動不足による肥満や、糖尿病、高血圧などの要素がもとになっています。

脂肪肝は肝機能の低下を起こしますが、

初期では目立った自覚症状がない人も多く、軽視されがちです。

しかし、進行すると肝硬変や肝臓がんを発症する可能性が高く、

早期改善がとても重要です。

 

でも、食習慣を中心とした大幅な見直しが必要になるため、

実践するのが難しいといった一面もあります。

ところが、高濃度のカテキンを摂取すると肝臓の脂肪が減少し、

肝機能が回復することが、

花王と久留米大学の共同研究によって確認されました。

肝臓はアルコールなどの有害物質を解毒するほか、

脂質の代謝などたくさんの働きを担っていますが、

その過程で大量の活性酸素が発生しています。

この活性酸素は細胞を傷つけたり壊したりしてしまうのですが、

カテキンのような抗酸化力を持つ物質があると、

活性酸素を取り除き、肝臓の代謝機能を助けることができるのです。

 

しかも、カテキンは肝臓内の脂肪燃焼酵素の働きを活発にしてくれます。

脂質の代謝アップに加え、脂肪の減少に直接かかわる酵素にも影響を与えるカテキン。

上手に利用したいですね。

 

また、C型肝炎や肝硬変など肝疾患を抱える人は、

鉄分を過剰摂取しやすく、その鉄分によって活性酸素が大量に発生し、

肝臓にダメージを与えることがわかっています。

この鉄の吸収を阻害してくれるのが、緑茶などに含まれる“タンニン”です。

タンニンとは植物に含まれるポリフェノールの総称で、

カテキンもこの1つです。

カテキンを多く含むということは、当然タンニンも多いということになりますので、

濃く入れたお茶は鉄の吸収阻害に最適です。

食事にしじみやレバー、ヒジキなど鉄を多く含む食材がある時は、

必ず一緒にタンニンを摂れるよう、

濃いめの緑茶を飲むようにしましょう。

利用法

緑茶に多く含まれるカテキンですが、お茶の淹れ方によって抽出量がかわります。

普通の淹れ方ではきちんと抽出しきれないのです。

では、たっぷりと抽出できる方法を紹介しましょう。

 

まず、カテキンの抽出に必要な80℃以上のお湯を用意しておき、

5gの茶葉に対して、お湯100mlを入れます。

このとき、抽出のために1分おくのがポイントです。

こうすれば、茶葉に含まれるカテキンの約60%が抽出できます。

 

さらに、この茶葉で同じように2煎目をいれれば、

合計80%、400~500㎎のカテキンが摂れます。

「緑茶のまろやかな風味を楽しむには80℃のお湯が最適」といわれますが、

カテキンの抽出のためにはNG。

80℃だと、いれた時にすぐに温度が下がってしまい、

抽出中の温度条件を満たせなくなってしまいます。

熱い湯を用意することが大切ですね。

 

カテキンは最低でも1日500mg以上、できれば1000mgを摂取することが望ましいといわれています。

1日最低1回、食事の時の習慣にしてみてはいかがでしょうか?

 

ハーブティー

ハーブは薬効成分を含む植物の総称で、

スパイスなど料理の風味付けに使われるものもありますが、

ハーブティーとして楽しめるものもあります。

その中には、肝臓の働きをサポートするハーブティーもあるのです。

効果の高い、代表的なハーブを2点紹介しましょう。

ミルクシスル

地中海沿岸原産のキク科のハーブで、別名マリアアザミともいいます。

赤紫色の花を咲かせる植物で、

種子に肝臓の機能を高める成分が含まれています。

肝臓への効果

ミルクシスルは薬効あるハーブとして2000年以上の歴史を持ち、

ヨーロッパ各国、中国、韓国などでは、

抽出したエキスが肝臓の治療薬(サプリメント)として認可されています。

さらに、ドイツでは政府が認めた機関での研究に基づき、

慢性肝炎・脂肪肝・肝硬変の治療への使用が認められている薬用ハーブです。

 

ミルクシスルには抗酸化物質“シリマリン”という成分が含まれており、

活性酸素を除去し、傷ついた肝細胞を修復・肝臓組織を再生したりする作用があります。

さらに、肝臓のような解毒作用をもち、毒キノコの毒も解毒するほどの効果があります。

また、シリマリンには、“グルタチオン”を増加させる作用があります。

グルタチオンは非常に強力な抗酸化力をもち、

肝臓をサポートするとして注目されている物質です。

 

ミルクシスルは肝機能が低下して、

その指標となるGOT、GPT、γ-GTPの数値が異常値を示している人でも効果が確認されており、

数値が改善したことが報告されています。

肝疾患に関して高い効果を持つミルクシスルですが、

肝疾患がなくても使えるハーブです。

飲酒やストレスなどで疲れを感じている人でも、効果が期待できますよ。

利用法

ミルクシスルは家庭でも育てられるハーブです。

種子だけでなく、若葉をサラダに使ってもシリマリンを摂取することができます。

ハーブティーとして利用するなら、

種子がハーブ専門店などで売られていますので、買い求めましょう。

 

そのまま使うこともできますが、よりシリマリンが抽出できるように、

種子を金槌でたたいたり潰したりしておく方がおすすめです。

淹れ方は、ティーポットに大さじ1/2杯~1杯程度のミルクシスルをいれ、

熱湯を注ぎます。

ふたをして、6~8分ほど浸出させたら完成です。

 

ミルクシスルのハーブティーは、ほとんど味も香りもないので、

他のハーブとのブレンドにも適しています。

また、種子をローストして挽いたものはコーヒーの替わりにすることができます。

ノンカフェインのコーヒーとして利用するのも良いですね。

タンポポ

春を告げる花としてよく見かけるタンポポですが、

実は、この根が肝臓に効くとして古くから親しまれているハーブです。

医学へのハーブの応用はヨーロッパなどを中心に盛んに行われていますが、

タンポポの根はハーブ薬理学者の間で「肝臓のための優れた食品のトップ」

と言わしめるほどの効果が確認されています。

肝臓への効果

タンポポの根の利用は古く、

何百年もの間、重篤な肝機能障害による黄疸の治療に用いられてきました。

これには根に含まれる様々な成分が関係しています。

その1つが、フラボノイドの一種である“イソクエルシトリン”です。

 

イソクエルシトリンはケルセチン配糖体の1つで、

これには活性酸素を除去して肝機能を高めたり、

コレステロールを低下させて肝臓の負担を軽減したりする効果があるといわれています。

 

また、根にはコリンという物質も含まれています。

コリンとは、ビタミンと似たような働きをしたり、

ビタミンを助けたりする“ビタミン様物質”の1つで、

胆汁の分泌を促進して脂質代謝を促進する作用があります。

脂肪肝の改善が期待できますね。

コリンは体内で合成できる物質ですが、

日常的に飲酒や食べ過ぎの傾向がある人は、

コリンの補給が効果的といわれています。

 

さらに、肝臓の働きを補助する多糖類“イヌリン”と、

肝臓強壮作用のある苦み成分“タラキサンシン”も含まれています。

タンポポの様々な成分が肝機能のサポートに役立つわけですね。

毎日の生活に積極的に摂り入れていきましょう。

利用法

タンポポの根は、主にお茶として用いられます。

育児経験のある人なら、ノンカフェインのコーヒーとして、

「タンポポコーヒー」の名を聞いたことがあるかもしれません。

呼び名は異なりますが、「タンポポ茶」も「タンポポコーヒー」も同じものです。

個人的には、味や風味が濃いもの(根の使用量が多いもの)を、

“コーヒー”としている場合が多いように感じます。

 

味の濃さはお好みで選べばよいと思いますが、

使用量が異なると抽出される成分量も変わってくるので、

たくさん摂取したければ濃く入れるようにしましょう。

数年前から、ニューヨークでもノンカフェインのコーヒーとして、

「タンポポコーヒー」が注目されているそうですよ。

さて、タンポポ茶は自分で作ることもできます。

  1. 収穫したタンポポの根の泥を落としてから、きれいに洗います。
  2. よく乾燥させます。
  3. 完全に乾燥したら、適当な長さに切り、煎ります(焙煎)。
  4. 冷めてからミキサーやミルなどで細かく砕き、粉末にします。

 

作り方は簡単ですが、手間がかかりますよね。

最近はドラッグストアなどでも売られているので、手軽に購入することもできますよ。

健康食品コーナーをチェックしてみてください。

ティーパックタイプが一番手軽ですが、粉末のものを購入して、

ペーパーフィルターでドリップすると濃さの調節もできますね。

ハーブティーの注意

海外では肝臓疾患の治療にも使われるハーブですが、

その薬効をめぐる解釈や法律は国や地域によって様々です。

ここで取り上げたハーブは日本でも購入できますが、

中には薬効が強いため、日本では食品として流通できないものや、

服用中の薬と併用すると効果が十分に得られなかったり危険となったりするものもあります。

健康な人が肝機能の改善にハーブを利用することは問題ありませんが、

肝疾患で医療機関にかかっている場合は、

必ず医師に相談したうえで利用しましょう。

 

ルイボスティー

アフリカ原産のルイボスティーは、最も体に負担の少ない飲料として定評があります。

カフェインを含まず渋みもなく、わずかな甘みを感じる風味なので、

赤ちゃんからお年寄りまで安心して飲めるのです。

最近では、妊活やダイエットなど健康効果が高いお茶として、

多くの女性が愛用しています。

女性向きのイメージがあるルイボスティーですが、

実は、肝臓、特に二日酔いに効果があることも確認されています。

肝臓への効果

ルイボスティーには、“SOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)様酵素”や、

抗酸化作用があるポリフェノールの1つ“フラボノイド”が含まれています。

お酒を飲むと、アルコールを分解する過程で、

肝臓では大量の活性酸素が発生します。

活性酸素は細胞を傷つけたり壊したりするために、

肝臓の働きを悪くします。

そこに、 ルイボスティーに含まれるSOD様酵素やフラボノイドが存在すると、

活性酸素を取り除いて肝臓を守り、

肝機能が低下しないように働いてくれるのです。

 

また、アルコールの分解途中の物質“アセトアルデヒド”は体にとって有害で、

二日酔いの原因になりますが、

ルイボスティーによって肝臓の機能が維持されていれば、

アセトアルデヒドも速やかに分解されて無害化することができます。

二日酔いも軽減できるというわけですね。

一説には、ルイボスティーを日常的に飲んでいると二日酔いになりにくいとも言われています。

お酒を飲む機会が多い人は、

試してみるといいかもしれませんね。

利用法

ルイボスはアフリカ以外では栽培が難しいとされる植物です。

日本で流通しているものも、

アフリカで育ったルイボスを加工したものですので、

それを買い求めるのが良いでしょう。

 

ルイボスティーの茶葉には、

南アフリカ共和国の農業省の指導で決められた“等級”があります。

最高級品は“スーパーグレード(スーペリア)”と呼ばれ、

さらにその中の“クラシック茶葉”は特に貴重で、

全体の0.3%未満しかとれないといわれています。

値段は高くなってしまいますが、等級が高いものほどクセがなく、

誰にでも飲みやすい風味になっています。

初めて購入する場合は、スーパーグレードをおすすめします。

 

ルイボスティーの多くはティーパックになっており、

これを水から沸騰させて10~20分くらい

煮だすことで、たくさんの成分を抽出させることができます。

お茶替わりに飲むのではなく、肝臓をサポートするために飲むのであれば、

多少面倒ですが、きちんと煮出しましょう。

煮出した後もティーパックを入れっぱなしにしておくと、

より多くの成分を抽出できますよ。

濃い味が苦手なら、飲むときに水などで薄めると良いですね。

 

ただし、煮出す時間は20分以内にしておきましょう。

これ以上行うと、等級の高いお茶でも渋みが出てしまいます。

ルイボスティーは継続して毎日飲むことで、その効果が確かなものになります。

1日2~3杯を目安に飲むようにしましょう。

飽きてしまったら、紅茶のようにミルクや砂糖を入れてもおいしく飲めますよ。

ぜひ、工夫して飲み続けてくださいね。

肝臓が気になる人はサプリメントもおすすめ!

お茶やハーブティーには肝臓への効果があることがお分かりいただけたかと思います。

ただ毎日用意するとなると、仕事が忙しかったり、

洗い物の手間が増えたりと、なかなか習慣化するのは難しいかもしれません。

もし肝臓が気になるのであれば、肝臓サプリを検討してみてはどうでしょうか。

 

肝臓サプリは肝機能に良いとされる、しじみや牡蠣、ウコンといった食材を、

凝縮することで、効率的に肝機能改善をおこなうことができます。

毎日サプリを数粒飲むだけですので、忙しい人には特におすすめです。